三条市で高付加商品を作るには複雑な機構か、アイディア商品に限られる。
三条市のものづくりのイメージは金属加工であり電化製品はイメージが薄い。木工加工はあるけど電化製品はあまりない。
だから他の人が真似をしづらいアイディア商品か複雑な機構のものを考えていかないといけない。
アイディア商品はなかなか出来るものじゃないので下手な鉄砲を数打つ作戦で乗り切る。
そんなこんなで記事を読んでなんかの記事を読んで思ったのが非電化の冷蔵庫の存在だ。
電気を使わない冷蔵庫
放射冷却冷蔵庫は電気を使わないで物を冷やせる。
仕組みは物を入れる周りを水の入った袋で囲み、それをトタンの蓋で閉める。
物は熱を外へ発しているが、太陽の熱がそれを上回っているのであったかいままでいられる。放射冷却冷蔵庫は、物が発した熱が水に移りそれが上部のトタン蓋から外に逃げることで中の熱を下げる。
メリットは電気を使わないで物を冷やすことが出来る。複雑な機構がなくても組み立てられる。
デメリットは家電の冷蔵庫より大型。放射冷却をするので外に出さないといけない。普通の冷蔵庫の省エネ性能が進んでいるため年間電気量が9,000円になり、利便性に対するコスパがいいとは言いづらい。
このようにデメリットのほうが多いため普及していない。
でもターゲットを変えてみたらメリットが出てくる。
ターゲットを変えて考えてみる
家庭用と考えるとデメリットが多い放射冷却冷蔵庫だが、ターゲットを変えるとメリットが出てくる。
農家さんをターゲットにする。
・電気代がかかる大型の冷蔵庫を設置しないで済む。
・場所はある。むしろ屋外の方が利便性が高い。
・野菜を入れるのではなくて、屋外の休憩所として利用。
町のインフラとして
・三条市は全国でも一番暑い町になることもあるくらい気温が高いときがある。町の休憩所として設置すれば人が集まるコミュニティの場になる。公園とか屋外の施設にあるといいかもしれない。他の自治体への商品輸出に繋がるかもしれない。
海外へは
・電気のインフラが進んでいない土地に対しての輸出商品になりうる。実際、アフリカなどへ向けて非電化の冷蔵庫が販売されている。
このように電気を使わないというメリットが、環境によって大きな強みになる。
課題
思いつくだけの課題を列挙してみる。
・人が入りすぎると温度が下がらない。
・熱効率を上げるための技術や物質が必要。トタンよりもいいもの、水よりいいもの。
・温度変化を30分ごとにログを取るためにラズパイなどのシングルボードコンピュータを利用することが出来れば、今後の試作品の作成と検証の幅が広がる。
実際試作してみるといろんな課題が浮き彫りになる。試しに作ってもらいたいものです。
まとめ
三条市は電気関係の複雑な機構に対して強みがない。
アイディアや複雑な機構の高付加価値商品を作る必要がある。非電化商品の開発は三条市と相性がいいかもしれない。でも100やって数個うまくいく世界です。いろんな人がいろんなアイディアを形に出来たら加速度的に進歩すると思う。また、電化製品に強みのある企業が近くにあれば違ったアプローチが出来るかもしれない。
三条市立大学との共同研究には期待が持てます。シングルボードコンピュータを使っている研究室もあるそうなので、そういったものの利用を含めて一緒にものづくりが出来たら楽しいと思う。
未来における変化がすごく楽しみです。
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