三条市に住んでいて、凧あげについてイベントがあっても大して気にも留めていなかった。
でも、三条市の凧は操作性に優れており、携帯性も高いことを聞いて興味を持ちました。
江戸時代から続く凧合戦の文化からくる高い技術について調べてみました。
三条市の凧の高い技術が他に生かせないかと考えてみる。
三条の名物 凧あげばやし
三条には「越後の凧合戦習俗」と言われる新潟県指定無形文化財がある。
二つの陣営に分かれて、凧を上げて糸を絡めるなどをして相手の凧を落とすものだ。
江戸時代から続く文化であり侍と町民が競った凧合戦がルーツである。
昔からある庶民のお遊びであり、侍に対する鬱憤晴らしである。
余談になるがタコではなくてイカと呼ぶらしい。諸説あるらしいがもともと「イカ」呼びであったが、滅茶苦茶江戸時代に流行って大名行列とかに落ちたりトラブルが絶えないことからイカ上げが禁止されたとのこと。禁止されても続けるために、上げているのは「タコ」であり「イカ」ではないという屁理屈で乗り切ったという経緯がある。三条は昔ながらの「イカ」という呼び方を続けていたようだ。
話がずれた。
そんな凧合戦だが、金も人も集められる侍の方が大きい凧を作ることが出来るため強かったようだ。それを工夫によってジャイアントキリングをしたのが町民である。
当時は画期的な形の「六角凧」を開発し侍に勝ち続けたらしい。
六角凧は操作性が高いため、小さい凧しか作れなかった町民でも侍たちに勝つことが出来たようだ。
予算がなくても工夫で侍に勝てたのはエモい。
そんな「六角凧」だが三条がルーツであるそうだ。
三条がルーツで全国に広がって世界にも広がっている。
日本全国の六角凧はすべて三条で作られていた時期もあるし、世界には「SANJOU ROKKAKU」として認知されている。
三条に住んでいても、かけらも知らなかったが六角凧は有名らしい。でも、あんまり知らなかった。
凧合戦を惰性でやっている
三条の凧合戦をずっとやっていてもあまり有名でない理由を考える。
的外れかもしれないけど何個か上げてみる。
・市外の人を対象にしていない。
・参加者の若年層は義務的な理由で参加している?
・部外者は参加しづらい?
・一日中楽しめない?そもそも凧あげを目的に来る人しかいない。
・一般人の不特定多数がSNSで上げるような見どころがない。
・楽しみ方がわからない。
三条市外に住んでいると、三条凧合戦の話は一切聞かない。仕事は三条で働いているけど、話題に上がることがない。市外の人はテレビで紹介されるくらいでしか情報を得られない。けれど、テレビも見ないから一切情報がない。
もっと前の職場では、地域貢献として無理やり三条マルシェに参加したけどそんな感じで集められた人が多いかもしれない。完全な邪推ですが。続けなくてはならないという義務感ではなくて楽しんでいる人がどれくらいいるだろうか。もっと「祭り感」欲しい。
組が20組くらいだけれど、もっとたくさん凧が上がっていると思う。遠くからでも見たくなるような見栄えのいいものを意識してデザインや、一般でもたくさん上げれば部外者でも興味を持ってくれると思う。SNSに上げたくなるようなイベントになったらもう少し変化があるかもしれない。
海外の凧あげや、浜松とかの凧あげはあんなに盛り上がっているのに何にそんなに差があるのだろうと考えてしまう。
凧合戦参加者以外は入りにくいとかかな?屋台とか、子供が遊びに来たり、子供が体験しやすいとかあれば一般人が見に来るようになるかな?観客がいないとしたら、参加者も惰性で凧上げをするのでもっと人を呼ぶようなイベントへと昇華してもらいたい。
海外のイベントを見てると華やかでポテンシャルはあると思うのに悔しいですね。
六角凧の技術を他に生かせないか
知らないだけで既にかなり有名だった。
三条凧合戦のfacebookアカウントを見てみると三条市だけでなくて、被災地支援をしていた福島に対して出張で娯楽として凧を指導したりしている。
一番驚いたのは資生堂パーラーの銀座本店で「三条六角凧」がオブジェとして飾ってあるのは地元民としてはうれしい情報だった。
そして田舎町のイベントにキャンドルジュンさん?が凧の組で出ているのがなかなか衝撃的だった。有名人に耐性がないのでうれしい情報である。
思ったよりもずっと有名だった三条六角凧である。
凧や凧あげの技術をもっと他の事に生かせればまた違う産業とかも生まれないかなと思う。
・安全性は考慮しないとだけど、夜に夜光塗料を塗った凧とか上げたりもっと見栄えがする、一般人が情報発信したくなるような凧合戦を見たい。
・あとトヨタとかが凧を使った風力発電を実験しているらしい。高層のジェット気流を利用するとのこと。
片貝の花火大会は、どこか異空間に来たような街の雰囲気というかいい「祭り感」があるイベントだった。三条の凧合戦もたくさん屋台の並ぶ「非参加者でも」一日中楽しめるようなものになれば参加しやすい。かもしれない。
もっと日常的に凧あげをするようなイベントづくりが出来ればいいのにと思う。正直、電線とかもあるしどこならやっていいとかお墨付きがあればやってみたいと思う。
まとめ
やり方次第で盛り上がりそうな「凧あげ合戦」です。
海外の凧あげとかは盛り上がっているので、日常的に凧を上げる地盤を作って、凧あげ合戦にて人を呼ぶ動線と、イベントを情報発信したくなるように作り上げて認知度を上げていけば同じように盛り上がると思う。
また、世界的に認められて「SANJOU ROKKAKU」であるなら他のものに技術転用できたら知名度で信用を担保できるような気もする。PRをしやすいものをもっと発展させたらいいのにと思ってしまう。
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