三条は金物のまちとして全国に知られ、現在では全国有数の金物産業都市として発展しています。
その源は、和釘づくりから始まる鍛冶の技術と、ものづくりへのあくなき挑戦精神にあります。鍛冶は日本の金属加工の原点であり、日本刀をつくる刀鍛冶の世界だけでなく、様々な分野で私たちの身近な製品や道具、金具などを生み出しています。
伝統技術とものづくり精神を次世代に継承し、新たに発展させることが重要です。三条市に興味を持ってくれる人が増えるために、工場見学や鍛冶体験などがおすすめです。
刃物作りに力を入れている三条市の企業と、体験施設、三条市のおおきなイベントである「工場の祭典」を紹介したいと思います。
三条市の鍛冶の技を見る
三条市の鍛冶の技術で包丁を作っている会社を紹介します。また、オープンファクトリーやギャラリーを併設しているので鍛冶の技術が詰まった商品を直に見ることが出来ます。
「にいがたの名工」の技が光る。日野浦刃物工房
新潟県三条市にある日野浦刃物工房は、鍛冶の技術を駆使して包丁や鉈、ナイフなどの刃物を作っています。その技術の高さから、3代目の鍛冶職人・司(つかさ)は「にいがたの名工」に選ばれたほどです。最近では、新たな層の取り込みを視野に入れた活動をしており、TVアニメ『ゆるキャン△』とのコラボ商品を販売しています。鍛冶職人が手がける本格派の鉈に、キャラクターの顔とコラボロゴを刻印したものは、村の鍛冶屋が企画・開発し、ECショップにて販売されています。
日野浦刃物工房の技術や商品を直接見るためには、併設されたギャラリーに足を運ぶことがおすすめです。ギャラリーでは、日野浦刃物工房の技術や歴史、そして商品を見ることができ、商品に詰まった歴史や技術を感じることができます。足を運ぶ価値がある、見ごたえのあるギャラリーです。
<日野浦刃物工房>
<ゆるキャン△とコラボ記事>
思わず料理を始めたくなる包丁セット。包丁工房タダフサ ファクトリーショップ
包丁工房タダフサの包丁は、料理を始めたくなるほど魅力的です。
包丁選びに自信がない初心者には、「基本の三本、次の一本」というコンセプトで作られた三徳包丁、ペティナイフ、パン切包丁がおすすめです。さらに、専門的な刺身包丁なども用意されており、次のステップに進みたい方にも対応しています。高品質な包丁は料理をする時のモチベーションを上げること間違いなしです。
包丁工房タダフサは、工場併設の直営店「包丁工房タダフサ ファクトリーショップ」で多数の包丁がディスプレイされ、テンションが上がる空間を提供しています。ぜひ足を運んで、自分に合った包丁を手に入れましょう。
伝統の鍛冶技術を体験出来る
鍛冶の技術でペーパーナイフづくり「三条鍛冶工房」
鍛冶の技術を体験することが出来る
三条市の鍛冶の歴史を体験できる「三条鍛冶道場」
三条市鍛冶道場では、鍛冶技術を使ってペーパーナイフを作ることができます。鍛冶の世界には、叩く(鍛造)技術だけでなく、砂鉄と炭から鉄と鋼を生み出す独特の製鉄方法、熱処理、削る(研削)、磨く(研磨)、刃付けなど、多岐にわたる技術が存在しています。従来の和釘づくりでは、鉄を鎚で叩いて成形する作業のみでしたが、ペーパーナイフ作りでは、叩く、ねじる、削る、磨くといった様々な技術を体験することができます。これにより、より幅広い鍛冶の世界を知ることができるでしょう。
【三条市鍛冶道場のペーパーナイフ作り体験】
・鍛冶技術を使ってペーパーナイフを作ることができます。
・叩く、ねじる、削る、磨くなど、多様な鍛冶の技術を体験できます。
・1名様での所要時間は40分~50分程度、人数により最長2時間程度かかる場合もあります。
・3名様までの参加は予約不要。4名様以上は1週間~1か月前の予約が必要です。
・参加費:大人1,000円、中学生以下500円
・休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌日)、臨時休館日あり(12/29~1/3)
※三条市鍛冶道場は、鉄を叩いて形を作る鍛冶の技術に加え、製鉄、熱処理、削る、磨くなどの技術も体験できる施設です。
町工場との交流
年に一度のイベント、KOUBAと繋がる「燕三条工場の祭典」
「燕三条工場の祭典」は燕三条の金属加工産業を振興し、後継者不足や閉業などの問題を解決するために、工場見学のイベントを通じて、職人の技術や製品の魅力をアピールし、若者の職人志向を促進することをコンセプトで始まりました。
毎年10月頃に開催し、地図を手にして参加事業所を訪れることができます。2019年には113件の事業所が参加し、56,000人の来場者を集めました。このイベントは若者の職人志向が促進し、地元の子どもたちに対しての教育的な効果をもくてきとしています。また、職人が率先してお客様に接することを目的にしており、工場見学を開放する企業も増えて来ています。さらに、2018年にはロンドンのジャパン・ハウスで燕三条の歴史を体系的に網羅した企画展が開催され、燕三条の金属加工産業の歴史と未来について世界に発信しました。
燕三条工場の祭典出来ることをまとめると、
- 製造現場を体験できる:燕三条の工場を実際に見学することができるため、職人の技術や工程を間近で見ることができます。
- 職人に直接話ができる:工場見学の中で、職人と直接話をすることができます。職人の技術や経験について質問することができるため、職人になりたいと思っている若者には特に貴重な体験となります。
- 地域の文化や歴史に触れることができる:燕三条は金属加工を中心としたものづくりの街であり、その歴史や文化に触れることができます。また、地元の子どもたちへの教育にも繋がるため、地域の文化や歴史を学ぶ機会としても重要です。
- 製品を実際に手にとって購入することができる:工場見学の中で、工場で製造された製品を直接手に取って購入することができます。また、地域の製品には特色があり、自分好みの製品を見つけることができるかもしれません。
- 未来のものづくりについて考えるきっかけになる:工場見学を通じて、職人の技術やものづくりの背景や奥深さを学ぶことができます。そのため、未来のものづくりについて考えるきっかけになるかもしれません。
もし、「燕三条工場の祭典」に興味があればぜひ足を運んでみてください。
まとめ
三条市は鍛冶の町として知られており、そこで職人たちが作り出す商品や技術を見ることができます。オープンファクトリーのイベントも開催されており、職人たちの仕事の現場を見学することができます。もし興味があるなら、ぜひ三条市に足を運んでみてください。鍛冶の町の魅力を満喫できることでしょう。
コメント